発達障害について
発達障害とは、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、学校・社会生活の場面や、人との関わり等のコミュニケーションでさまざまな困難を来してしまう障害です。
親御さんの立場では、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。
ご自身としては、成長とともに、自分自身のもつ不器用な部分に気づき、生きにくさを感じることがあるかもしれません。
障害と言っても、適切な対応や支援と、本人の自覚と努力で、あくまで個性の一つとして、社会に溶け込んでいくことは十分に可能です。
人は、遺伝や器質のみならず、家庭や、教育、社会の環境など、多くの要因で発達、成長していく存在です。
支援や、治療の在り方で、ハンディキャップとなるのか、個性の一つとして、社会にはばたくのかが、決まると言っても過言ではありません。
実際、歴史上の偉人や、現代の著名人の中にも、発達障害をテコに活躍する人も少なくありません。
ただ、専門医でも、その鑑別・対応が非常に難しいのが現実ですので、なるべく早期に、まずは適切な精神科・心療内科の専門医に相談してみましょう。
アスペルガー症候群
いわゆる自閉症スペクトラムの一類型です。
というと、重く、堅苦しく聞こえますが、「ちょっと変わった子」がそのまま大人になったような方々です。
- コミュニケーションが苦手 (会話はできてしまうことも多いので、逆に苦労します)
- 社会性の欠如
- 強いこだわり・興味の偏り
ただし、知能には問題がないか、むしろ高い知能があることも多いという特徴があります。
ご自身と周囲が、しっかり理解してあげないと、職場や学校等の社会生活を営む上で、「独特の生きにくさ」が起きてきます。
しかし、その特性を生かして、特に専門的な分野で活躍できる方も多いのです。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
これも、よく見かける「落ち着きのない子」「集中できない子」と、それがそのまま大人になったような方々です。
「整理できない」「落着きがない」「忘れる」「なくす」「遅れる」「移り気」「衝動的」という特徴があります。
やはり、社会生活、特に会社や学校等で、集団になじめないということが、良く起こりますが、これも本人と周囲の理解で、解決できたり、特性を生かすことも可能です。
アスペルガーと同様、活躍する著名人もかなりいます。