江東区の心療内科/精神科【浅川クリニック】菊川・森下駅最寄り。うつ病,パニック障害

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浅川クリニック

院長コラム

「こころが疲れたなぁ」
と思ったら読む本⑩

自分の力を信じる人は、能力が形になって前に出る
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自分の力を信じる人。それは練習量の多さで決まってくる。
上手になりたい一心で練習を続ける、昨日も今日も変わりばえしない。だが、ある日の練習で、昨日までできなかったことができるようになった瞬間がくる。自分の中から能力が形になって前に飛び出る。
その最初が「やれた」「わあ~できた」という言葉である。

スポーツだけではない。勉強だって同じことがおこる。
ひとつの法則が理解できると、次の法則も理解できるようになる。脳の中に理解できるネット回路が作られて、次のネットへと結びつきが早くなるから、自ら考えるという動作をすることで、ネット回路は柔軟になる。新しい情報を吸収しやすくなる。そこで早く覚えられる動作になっていく。

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小学校ではあまり勉強が得意でない普通の人が、中学生、高校生で急に成績を伸ばしてくることがある。
そういう人達は、自分の力を信じてゆっくり、ゆっくりトレーニングを積み重ねている。
脳回路がいつしか多く張りめぐらされて、勉強の問題を瞬時に答えられるようになる。スポーツであるなら瞬時にボールを打つ態勢が整う。

努力を積み重ねている時は、これといって光る能力が出ないことが多い。
凡人は自己判断を下すことが多くなる。「自分が上達しないのは、このスポーツに向いていないのでは?」だったら「もういいか?」と自己判断を下してしまう。
自己判断しないで、続けていたら、能力が発揮できるのが明日かもしれなかった。すぐれている人と凡人との差は、あまりないことが多い。勝手な自己判断が能力を出し切れない状況を作っていると思えて仕方がない。

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スポーツが大の下手だった僕が、ずっとひとつのスポーツ、ゴルフを何十年もやってきてそう思った。驚くほどすごい瞬間を何度も味わい、また何度も挫折した。
でも意味もなく次の朝は、普通にゴルフクラブをにぎるようにした。
そうしたら自分の力を信じられるようになった。嫌いだった自分を好きになれた。

 
「症例」
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中学二年生の男子。不登校ぎみで親と二人でクリニックへ受診した。
デイケアというリハビリプログラムに参加してもらうが、来たり、来なかったりだった。
ある日、彼に言った。「自分の力を信じて、思っていることを、行動に移す努力をしてみろよ」と。
しぶしぶだったが、学校に顔を出すようになった。
デイケアには来なくていいから、体で表現できる部活に入れと言った。そして野球部で球ひろいをするようになった。友達ができるようになった。クリニックも卒業となった。

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