江東区の心療内科/精神科【浅川クリニック】菊川・森下駅最寄り。うつ病,パニック障害

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浅川クリニック

院長コラム

治せ!コロナうつ病⑥

突然、ここ一番でパニックを引き起こす
イラスト

心の病でも、痛みが出るほうが治しやすい。
例えば、
イジメで下痢、腹痛がおこる。
その場合、仕事場や学校を変えることで収まるケースが多い。
今回のように、コロナ禍による三年間のストレスと環境変化が重なり合って起こっている正体不明の病である「隠れ心身症」は「時間の誤作動」「能力の低下」「体の強いダルさ」という形で現れ、痛みを体に直接出してこない。
正体不明の病は突然、ここ一番でパニックを引き起こす恐れがある。
蓄積されたストレスは、突然、ここ一番の緊張しやすい場面で、これ以上耐えられないと爆発する恐れがあるので、治すことに全力で向き合おう。

これらは、スマートフォン、インターネットなど機械類の進化と一緒になって作り出す病で、ゆっくりの時代の昭和にはなかった。

①機械類と、変化し続けるコロナウイルスに侵される
②コロナの長びく後遺症
③マスク生活による変化
④仕事もリモートが多くなっている

コロナ禍のこの三年間で、それぞれ、いくつもの生活変化が日常にストレスとして降り注いでいる。
心の新しい病が登場しても不思議ではない。

心の病と言えるこの正体不明の病には、性格が大きく関係していて、我慢強く頑張り抜く努力家の人に多く出ている。

中学生、一四歳男子

兄が国立大学に入学。
自分も高いレベルの大学を目指していた。
コロナ禍で、オンラインでの勉強を余儀なくされる。
以前よりも明らかに学力は低下してきた。
このままでいくと、目指した大学が危ういと感じた日から、集中力がどんどんなくなってきた。
少し机に向かうと体がダルくなり、勉強が続けられない。
自宅ではすぐベッドに横たわる。
真面目で努力家の性格であるがゆえに、強い焦りに襲われる。
眠っていたストレスが登校日に教室で出てしまった。
学校へ行く前に、気分が少し悪くなっていた。
それでも我慢して行くと、教室で吐いてしまった。
気分障害として症状が出てきたのだ。
別の日に、母親と一緒にデパートに行った。
同じ症状になり気分が悪くなり、買物どころではなくなった。度々起こるこの症状が、もし受験日に起こったら・・・・・・と思った瞬間、パニック発作がデパートで起こった。
息ができない症状に襲われて、座り込んだまま、顔が真っ青になっていた。
三〇分程度で何とか普通の呼吸に戻ることができた。
そして母親と、その足で、家の近くだった僕のクリニックに立ち寄った。

気分障害からパニック発作までには、一週間程度で、早く症状を出してきている。
彼の体内で三年にわたりストレスが溜まり続ける環境にあった。
「兄が大学に入学している重圧」と「成績が下がってきている焦り」と「受験の重圧」の三つが重なりあってしまった。
そのために、体が、大きなストライキをパニック発作という形で出してきた。

 
<治し方>

日常生活で朝食をゆっくりとる。
朝、ゆっくり食べものを噛むことで、脳が活発化してくる。
ゆっくり勉強する。
時間は十分ある、と言葉に出して言う。
焦る気持ちを消すための、ゆったりした時間の使い方をする。
気分が悪い時は「横になっても良いのだ!」と言葉に出して行動することで、気分が落ちつき、集中力も少しずつ出てくる。
要するに「自分のペースで勉強する」ことだ。
今までは、兄の姿との比較で、プレッシャーを自らかけていたことを理解する。すると、パニックは起こりにくくなってくる。

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