江東区の心療内科/精神科【浅川クリニック】菊川・森下駅最寄り。うつ病,パニック障害

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浅川クリニック

院長コラム

「コロナパニックうつ病」に克つ!③

テレワークうつ病の症例②
イラスト

三五歳男性、テレワークになってから、七カ月~八カ月目に朝起きられなくなった。

恋人と結婚の予定が三四歳の時であった。

●コロナ問題が起こってから、給料の減額があった。

●本人は、このまま今の会社に勤務していいのか悩んでいた。

●そんな時、テレワークに切り替わった。

●結婚予定の恋人ともあまり会う機会がなくなった。

そんな時、相手側が実家の九州へ帰ると伝えられた。

●このままでは、歳をとるので、「結婚の話はなかったことにしましょう」と告げられた。

●実際、自分も給料が減ってしまい、今のままでは結婚は無理と思った。

●テレワークが自分のリストラへつながっていると考えていると、寝つきが悪くなった。

●アルコールを飲む機会が毎晩になった。

酒を飲むことで「仕事も結婚もどうでも良くなっていた」。
そして四カ月が経過。
朝起きられなくなった。

寝ている部屋がゴミの山になっていった。

昼間インスタントラーメンを食べるか、コンビニの弁当かで終わり、再びベッドに横になった。

仕事が進まないことと、会社への連絡不足で会社の人がアパートに来た。

ベッドの周りのゴミ、そして悪臭に会社の人が口をハンカチで押さえた。

アパートが僕のクリニックの近くだったので......会社の人が一緒にクリニックへ連れてきた。

会社の人が来なかったら、「死んでいた」と思える状況であった。

大きな病院で点滴を受けてもらう手続きをするのに、大学病院に状況説明と、紹介状を書いた。

命は取りとめたと連絡があったが、長びく治療が必要であった。

出社ができないために退社することになった。

両親が、息子である彼を引き取りに地方(青森県)から来た。

ベッドに横たわる息子を見て、母親は「生きていてくれて良かった」とひと言、言った。

彼がクリニックを訪れた時、母親のそのひと言で救われたと話してくれた。

母親が言った「生きていてくれて良かった」の言葉で、もう無理しないで良いのだと勝手に思った途端、今まで悩んでいたことが、ふっ飛んだと言ってくれた。

今は、青森県の実家で農業の手伝いをして病気の回復を待っている。

●一人ひとりにかかってくる重圧が、コロナが始まって約一年八カ月で次第に大きくなっている。

●その中でも、経済的なやりくりが大きな重圧になっている。

●家賃を払うと、わずかしか残らない給料。

将来のささいな夢も持つことができない現実。
それが、セロトニン、ドーパミンの排出を少なくする。
そのために、朝起きられなくなったり、ゴミの中のような所にいても臭いを感じなくさせる。脳内の中枢神経が異常を起こし、そのことにより普通の日常生活すらできなくなる。

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