江東区の心療内科/精神科【浅川クリニック】菊川・森下駅最寄り。うつ病,パニック障害

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浅川クリニック

院長コラム

「こころが疲れたなぁ」
と思ったら読む本④

贈る言葉

一人ぼっちのクリスマス、それがどうした。

贈る言葉

学生時代から勉強そして勉強漬けで、毎年クリスマスは独りぼっちだった。
医師になったら、この苦しみと悲しさはなくなるのだろうかと思った。
医師になっても、医局の中でしたくない仕事が回ってきた。 夜勤で独りぼっちのクリスマスが毎年続いた。まるで、先の見えないトンネルの中を歩いている気分であった。
このうんざりした嫌な気分は、どこから来ているのだろうかと思うことがしばしばだった。

生きるためには、太陽が必要なのに、忙しさを理由に外に出て、空を見上げる心の余裕さえなかった。

独りぼっちのクリスマス。
早く、クリスマスと正月が終わるといいのにと、心がすねてしまっていた。

 
贈る言葉

時は流れ、青年時代は過ぎた。胸の奥にある孤独は、学生時代とあまり変わっていない。
そんなある日、子犬が道に捨ててあった。
道端で「ヒィ~、ヒィ~」と声にならない泣き声に後先も考えず抱き上げた。
それが運のつき。獣医さんの所へ連れていき、ポケットにあるだけのお金を全部カウンターの上に置いて、「これで、できるだけの手当てをして下さい‼」と言った。
そこから孤独だった日々が、主婦が走り回って買い物をしている姿と全く同じになった。

私の人生の切り替えが行われた気がした。
気がつくと、私が大切にしているものは、子犬の奥歯でガシガシになっている。
怒るよりも先に、何でもそこらへんに置いている自分が悪いんだと反省した。

フランスパンを食べていると、「少しくれてみろ」と言う。外側の部分をあげる。
顔を横に振って、違う、違うと言う。
ふわふわの内側の部分をあげると、「美味しい、美味しい」と言って顔を上に向けて食べている。外側の硬い部分を食べるのが私。
この娘のおかげで孤独だった私の心に、クリスマスツリーのような明かりがついた。

贈る言葉

人それぞれ、幸せは違うが…。
生まれて初めて、我慢していても幸せだな~と思える日々に変わった。
獣医さんに「今日、明日が山だね」と言われた子犬が、今では飛んだり、跳ねたりしている。
命は光っていると感じる日々だ。
この娘とめぐり逢わなければ、青い空と真っ赤に染まる夕焼けを美しいとは感じなかっただろう。

どんな方にも苦しい時期はあると思う。
人生には、早いか遅いかの差はあるが、必ず心の切り変え時点の「心のチェンジング」が訪れる。
退屈でつまらないと思ってうんざりしている時に、「心のチェンジング」が起こりやすいのである。

退屈でつまらなくても、堅実にこつこつ生きている人は、人生の切り替え「心のチェンジング」がうまくできる気がする。

どんな仕事でも、いきづまる時がある。

いきづまる時に、いかにしてその場をしのぐかが幸せの扉を開けられるかのコツだろう。

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