江東区の心療内科/精神科【浅川クリニック】菊川・森下駅最寄り。うつ病,パニック障害

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院長コラム

スマートフォン族の病気⑩

テクノストレス症候群はこうして発症する
①目→脳→脳疲労→自律神経の乱れとなる

テクノストレス症候群が発症していく経路を説明する。
10歳代~20歳代~30歳代~40歳代の人達が、テクノストレスにより不眠を出してきている。
何故、機器類の画面を見て、「不眠、強い頭痛、肩こり、腰痛、気分の低下、めまい、耳鳴り、一時的記憶喪失、若年性老眼、子共の骨折、目の奥の痛み、ケイタイの疑振動、月経不順、対人恐怖症」等の多くの症状が発症するのだろう?

目から直結しているのが脳であり、目から見た画面が脳中枢を刺激する。
長時間画面を見ると、脳の疲労が起こってくる。すると、人の体を動かす交感神経、人の体を守ろうとする副交感神経が乱れてしまう。
長時間画面を見ることによって、交感神経と副交感神経とに悪い影響を及ぼすことになる。すると、自律神経が乱れて、本人の弱いところをハンマーで殴りつける形で症状が次々と発生してくる。
テクノストレス症候群はほかの病気と全く異なる点がある。最初は症状が一つ、眼のかすみだった。「眼が変だな~」とこすって放置して目薬をさしていた。すると、めまい、耳鳴りが出てきた。症状が二つに重なる。このあたりまで、心配であるが、専門医に診断を受けるまでもないだろうと、自己診断することが多い。すると、強い頭痛が発生する。


② 自律神経の乱れで血液中に適切でない量のホルモンを流出させる

テクノストレス症候群の強い頭痛は、脳疲労と自律神経との異常が重なっているので、ドラッグストアーでの頭痛薬では、たいして収まらない。
そのうち、頭痛薬の飲みすぎで身体にふらつきが出てしまう。
次の日も、頭痛は止まってくれない。どうすることもできず医師に相談する。
頭痛なので、内科を受診することも多い。そこで2~3週間が過ぎてしまう。
すると、次の症状が発生することがある。
頭痛から腰痛、足のむくみまでが始まってしまう。
本人にしてみれば、いったい「自分の体は、どうなっているのだろう」と思う。この不安、症状が強くなる。仕事に行く気力、ヤル気が削ぎ取られていき、不眠になり、うつ病を発症させることになる。
なぜそうなるのか?
目から入るブルーライト光線で脳が疲労する。体を守ろうとする「交感神経、副交感神経」をゆさぶることで、自律神経が乱れる。血液中に適切ではない量の分泌ホルモンが流れ出てしまうことにより、個々の体調によって、体のだるさ、むくみ、痛み、気分の重さを出していき、病気を発症させるのが、テクノストレス症候群のメカニズムである。


③思いもかけない時に発生

脳が疲労すると、体を動かす指令室が正しく動かなくなる。 すると、「交感神経と副交感神経」の体を守る機能が崩れ、自律神経を巻き込んで病気を次から次へと発生させる。恐い病気である。
6歳頃から画面を見る遊びがスタートしたとしよう。
6歳児で画面を見るようになってから、入社23歳で17年間が経過。テクノストレス症候群が最も発生しやすくなる年齢は23歳~27歳になる。
その理由となるものはこうである。
画面から脳疲労が出ると共に、入社2年~3年で上司、同僚との関係と、仕事を覚える、心の負担が重なる。そして、27歳から28,29歳のころに結婚も考える年齢になる。
6歳頃から、機械を扱う事には、何の抵抗もないが、人の感情の動きと向き合うことが少なかったために、このように上司、同僚、仕事場での対応、異性への恋愛に対しての会話力が弱いなど、24歳~29歳頃にかけて感情ある場面で立ちすくむ。
このように悩みが発生すると体は弱って「自分はこの仕事に向いてないかもしれない」と弱気になる。
そんな悩みを抱える時期に、長年機器類を使用して、すぐに出なかったテクノストレス症候群が思いもかけず発生するのである。

社会人になって大学からの知り合いと結婚した。
幸せな家庭生活で子供も二人生まれた。そのようなときに、テクノストレス症候群を出してくる人達もいる。


バリバリ稼いできたつもりだった29歳の男性。朝起きた。金具を削るような「キーン」といった強い耳鳴りで頭をおさえた。本人は、今まで味わったことのない出来事に、気が動転してしまって朝一番に病院に駆け込んだ。
脳外科のレントゲンで異常はなかった。食事をする気にもなれない。「キーン」と鳴り響く音を止めて欲しい。それが唯一の願いになった。
途方にくれて歩いていた時、たまたまクリニックの看板に惹かれて、閉まる直前に、真っ青な顔をしては入ってきた。

どうしましたか?
言葉少なく、「耳鳴りが止まらない!」という。
問診を続けていくにつれ、テクノストレス症候群だと思える点がいくつかあった。
「一週間、この薬を飲んでください、少し改善されると思う。
二週間目に次の段階に入りますから、また来てください」

本人は、理由が分かったことによって死の危険がなくなり、安心して通院している。


テクノストレス症候群は、彼のように突然症状が出る病気である。
20歳代の若者たちがテクノストレス症候群からくる不眠に苦しんでいる状況がある中で、頭痛と重ならないことを願っている。
不眠と頭痛が重なると、会社へ行けなくなったり、大学へ通えなくなったりする。そのことで、将来予定している就職活動も思うようにできなくなる。内定が決まっても、出社できなくなる恐れがある。
将来の予定を狂わせてしまうのがテクノストレス症候群の怖さである。

誰もが、「自分はそんなことにはならない」と思っている。テクノストレス症候群は、予期しない時に起こる病気であるが故に知っておかないと本人が慌ててしまう。
テクノストレス症候群は、心身症やうつ病のように「以前の自分とどこか違う」というような早期発見の目安がなくて、突然に強い頭痛に襲われる、強い腰痛に襲われる、目のかすみ、目の奥の痛み、だるさが突然襲ってくる。
すると、強い腰痛は整形外科受診、目のかすみには眼科受診、頭痛には脳外科か内科受診と症状が改善されないまま、おかど違いの薬を飲むことになる。
このようにテクノストレス症候群はまぎれもなくややこしい病気である。
テクノストレス症候群だと診断されるまでに時間がかかる。
今、このテクノストレス症候群は新しい病気として幕を開けたばかりである。

 
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